引き続き、平成30年4月に公布された古物営業法の改正について。この改正法は、公布から2年を超えない範囲でべつに定める日から施行するとされていますが、一部について、すでに平成30年10月に施行されました。前回書いたのがその要点になります。

 改正法は、古物営業の実務について細かい改正点もありますが、もう一つ重要なポイントは、許可の単位が見直されたことです。これは許可手続きの根本的な変更であり、これに伴いすでに許可を受けて営業している古物商及び古物市場主にも必要な手続きがありますので、この改正について整理しておきます。

1.許可単位の見直し / 許可は主たる営業所等の公安委員会に申請

 まず許可の手続きについて。現行の法律では、許可を受けようとする古物商又は古物市場主は、営業所又は古物市場(以下、営業所等とします)が所在する都道府県ごとに都道府県公安委員会の許可を受けなければならない、とされています。改正法ではこれが、「その主たる営業所又は古物市場の所在地を管轄する公安委員会」に許可の申請をするように改められました。

 現行では、複数の都道府県に営業所等を設ける場合、それぞれの都道府県で公安委員会の許可を受けなければならないわけですが、改正法では、許可の手続きが、主たる営業所等に一本化されます。即ち、許可を受けるときは主たる営業所等を管轄する都道府県公安委員会に申請すればいいことになります。なお、複数の営業所等を設ける場合は、主たる営業所等を管轄する公安委員会にそれも併せて届け出ます。

 すでに書きましたように、この改正は公布から2年を超えない日から施行するとされていますが、まだ現時点でその時期については確定していません。公布の日から計算すると、令和2年4月で2年になりますから、この辺が目安になりそうです。

2.既存の許可業者の経過措置 / 主たる営業所への届出が必要

 ここで注意しなければならないのは、現在許可を受けて営業している古物商・古物市場はどうなるのかということです。改正法には、附則として「旧法許可に関する経過措置」が定められています。

 この経過措置に、現在許可を受けている古物商・古物市場主は、この法律の施行前に、主たる営業所等の所在地を管轄する都道府県公安委員会に、主たる営業所等の届出をするよう定め、改正法の施行前にこの届出をした古物商・古物市場主は、改正後の法律による許可を受けているものとみなす、としています。

 すなわち既存の許可業者は、この附則に従い、改正法の施行までに、主たる営業所の届出をすることが求められています。複数の都道府県で許可を受けている場合、主たる営業所等を定めて管轄の公安委員会を一本化するのは当然ですが、そうでない、営業所等が一箇所しかないような古物商・古物市場主についてもこの届出は欠かせませんので注意が必要です。

 なお、届出は主たる営業所等を管轄する公安委員会に、その他の営業所等も含めて届け出ます。届出をした後、改正法が施行されるまでの間に届出内容に変更があった場合は改めて届出をする必要がありますからご留意ください。

 以上が許可単位の見直しにかかる手続きの要点です。改正法は、このほかに古物営業の実務に関する細かい改正(非対面取引にかかる本人確認の方法、帳簿様式の整備など)を含んでいますが、それは略します。