次第にクラウドの利用価値が高まっているような気がします。すでにスマホを活用する人は、写真や音楽の保存先としてクラウドはなくてはならない存在になっているはずで、今さら、なのかもしれません。GoogleやAmazonにかぎらずスマホのメーカーや回線の提供業者もそれぞれ自社のユーザー向けのクラウドを提供しているので選り取り見取りといってもいいくらいです。写真の整理のためにクラウドを選ぶとすれば、アルバム機能とかは便利かもしれず、かと思えば、ファイルに許容範囲の圧縮をかけて保存する仕様になっているクラウドもあります。選択肢は少なくないので、自分の用途や好みに応じて選ぶことができそうです。

ネットにアクセスすることが多いので、スマホでは不満もあってタブレットを使ってみるのですが、そうするとやはり自然にクラウドへの要求が湧いてきます。それに、仕事上、書類の束を鞄に詰めて移動することも少なくありません。書類というやつはけっこうかさばるので、わざわざ印刷しなくてもよさそうな資料類はクラウドに保存してタブレットで閲覧する。そういう使い方でほぼ間に合う。間に合わせるといってもいいでしょう。ペーパーレスという時代の要求にも適っている。情報端末も文具の仲間、進化した文具とでもいえばいいのでしょう。だから、文具の進化に合わせて、仕事のやり方も改善できればそれに越したことはない。そんなつもりで試行錯誤しています。

こういうブログを書くのにも、ネットで情報を集めて自分なりに噛み砕いて消化するというプロセスがあるわけで、そういう作業にクラウドを利用すると効率が上がるのはいうまでもありません。出先で空いた時間に、あれはどうだったかな、と確かめられるノート代わりの文具であり、しかもノートと比較にならない質と量を兼ね備えている。そのために現に、そうした利便性を補うクラウドサービスが、百花繚乱、といっていいかはべつにして、かなり充実しているように見えます。

それでいくつか試してみるのですが、帯に短し襷に長し、というか自分の目的にしっくりくるものが案外見つからない。これはべつにおかしくはないので、実をいえばパソコンのソフトでも同じ経験をしていると気づきます。百パーセント手に馴染むものはありません。十人十色の使い方があるので、それは当然というべきで、首を傾げたくなる部分はユーザーが工夫して不満を解消するしかない。それを見越して多少のカスタマイズができるように設計されたソフトがあるのは親切な方でしょう。

テキストや文書をある程度時間や場所に縛られずに扱える便法としてクラウドを活用したいというのでいくつか試してみて、仕様そのものは単純だけれどもその分扱いやすいと感じるのは、Dropboxかもしれません。ファイルの保存に特化したサービスという印象がありますが、そういう用途に利用するのであれば使い勝手はよさそうです。筆者の場合は、それはそれで好感は持ちますが、ネットを利用する過程で情報を収集し活用するという手段を前提にしていますから、そのすべてを満たせるというわけに行きません。すでにそういうクラウドとして、Evernoteがよく知られていて、たしかにこれはそうしたユーザーにとっては利用度の高いサービスだと思います。実際、ここ数年はブラウザにクリッパーを追加して重宝しています。Microsoft Officeがクラウドに移行して、OneDriveとOneNoteという新しいアプリが登場しました。前者はDropbox、後者はEvernoteに似たサービスといっていいでしょう。OneNoteにはちゃんとクリッパーも用意されています。Officeは仕事の必需品なので、自然の流れでこれも試してみるのですが、仕様がOfficeのコンセプトに捕われているような部分があって今一しっくりきません。もっとも使い慣れないだけなのかもしれませんが。ファイルの保管場所として、OneDriveとDropboxは遜色なさそうですが、ネットでの利用を考えた場合、今のところ自分にはEvernoteが長く使っている分馴染んでいるかなと感じています。ただ、この頃そのクリッパーがスマホでうまく機能しないことがあって、これは記事を読むアプリの方の問題だろうか、と様子を見ているところです。

もう一つは、電子定款を作成する都合があって、Adobe Acrobat DCを利用しているのですが、これもユーザー専用のクラウドサービスが提供されています。これまであまり関心がなくてよく見ていませんが、ファイルの保存だけなら使い出がありそうな印象です。とこんなふうに書いてきて気がつくのは、やはり一つのサービスですべてを兼ねるのは難しそうだということです。何しろ、用途が一通りでないのですから、それに合わせて、アプリを選ぶようにクラウドを選ばなくてはならないのか、それはクラウドサービスの今後にかかっているともいえそうです。