建設業者が公共工事を請け負う場合に必要とされている経営事項審査について、4月以降、評価の方法が変更になる部分がありますので、ここで整理しておきます。改正は、その他の審査項目(社会性等)の部分で、つぎの取り扱いに変わります。

その他の審査項目(社会性等)について(W点)

この項目では、告示で規定されている各審査項目に基準にしたがって評点を与え、その合計を審査項目全体の評点とします。この場合に現行では、このW点が0に満たない場合(マイナスの場合)は0点として扱われてきましたが、改正後は、その扱いが廃止され、マイナスの場合はマイナスのまま評価されます。具体的に、この審査項目で減点対象となるものとしてはつぎの評点項目があります。

1) 労働福祉の状況(W1)

労働福祉の状況は次の項目ごとに評価します。

  1. 雇用保険への加入状況
  2. 健康保険への加入状況
  3. 厚生年金保険への加入状況
  4. 建設業退職金共済制度
  5. 退職一時金制度あるいは企業年金制度
  6. 法定外労働災害補償制度

1~3については、加入義務があるのに未加入の場合に40点減点、4~6は、加入または対応している場合に15点加点され、それらの合計がW1の評点となります。

2) 建設業の営業継続の状況(W2)

この項目のうち、民事再生法又は会社更生法の適用の有無について、平成23年4月1日以降の申立てに係る再生手続き又は更生手続きの開始の決定を受け、かつ審査基準日以前にこれらの手続き終結の決定を受けていない場合に、60点の減点となります。

3) 法令遵守の状況(W4)

法令遵守の状況については、審査対象年に建設業法に基づく指示をされた場合に15点減点、営業の全部または一部の停止を命ぜられたことがある場合に60点減点となります。

防災協定締結の有無(W3)

防災活動への貢献状況を示す指標として、防災協定を締結している場合は、現行で15点が加点されていますが、改正後はこれが20点に増加されます。

建設機械の保有状況について(W7)

建設機械の保有状況については、現行では、機械1点につき評価点1点とし、最大15点まで認めています。これを改正後は、機械1台目に5点が加点されます。なお、最高点については現行のまま15点までとされます。

また、従来の建設機械に加え、営業用の大型ダンプ車のうち、主として建設業の用途に使用するものが評価対象とされます。

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ちなみに、経営事項審査における「その他の審査項目(社会性等)」(W点)で評価される項目は次のとおりです。

  • 労働福祉の状況(W1)
  • 建設業の営業継続の状況(W2)
  • 防災協定締結の有無(W3)
  • 法令遵守の状況(W4)
  • 建設業の経理の状況(W5)
  • 研究開発の状況(W6)
  • 建設機械の保有状況(W7)
  • 国際標準化機構が定めた規格(ISO)による登録の状況(W8)
  • 若年の技術者及び技能労働者の育成及び確保の状況(W9)

従って、全体としてみると、個別の項目では、W3とW7の評点に変更があります。それに加え、W点全体について評点がマイナスになった場合に、0点とするという扱いが廃止されますので、これが減点項目のあるW1、W2、W4によっては影響が出ることになります。