食育・地産地消運動というのがあって、各地でいろんな取組みがされています。地産地消という言葉がいつ頃使われるようになったのか。地元の産物を地元で消費するというのは当たり前のような気もしますが、スーパーに行けば海外の産物が並んでいて、それがけっこう食指を動かすとなればなかなかそうでもありません。その辺を詮索すればいろんな事情が浮かんできて、一筋縄で行かないのは明らかですから、それは避けて通るとして、一つにはわれわれの食生活がグローバルになっていることがある。昔は洋食、中華、和食、大体この辺の色分けで済んでいたのが、この頃は国別のグルメで賑わっていますから、自給率が低下するのも無理はないといえます。食育というのは食生活に関する教育とでも考えたらいいのかもしれません。これは子供にする教育にかぎらず、飽食や不適切な食生活によって健康を損なっている心当たりのある人にも反省を促す意味がありそうです。もっとも、それぞれの産地で時期を選んで開催されている「食育・地産地消セミナー」はどっちかといえば食いしん坊に魅力のある催しのようですから(たとえば直近は嘉麻市の赤崎牧場で赤崎牛とご対面)、食を健全に楽しむという本分を忘れないようにしたいものです(自戒)。

 これから暖かくなって、季節ごとのセミナーも増えて行くのかもしれません。地産地消でもう一つ思い浮かぶのは道の駅です。道の駅は、「地域とともにつくる個性豊かなにぎわいの場」をコンセプトに、平成3年に実験的に数カ所に設けられた後、平成5年に本格的にスタートして、昨年11月現在で、全国に1134カ所が設置されているそうです。そのコンセプトに沿った道の駅の機能として、休息機能、地域の連携機能、情報発信機能が掲げられています。モータリゼーションの発達に伴って登場したのはいうまでもありませんが、確かにこの頃は車で遠出するときにどこかの道の駅で一休みという感覚が自然に湧いてきますし、そこにある売店で地域の産物を見て回るのも何とない楽しみになっているのではないでしょうか。

 話が片寄りそうですが、道の駅の設置や運営のしくみについて関心が向くのは、職業柄というべきか。道の駅の運営について直接権限を持つのは自治体と道路管理者ということになるようです。そして、道の駅の開設は、国土交通大臣の登録制になっています。その要項にはつぎのような目的が掲げられています。

  1. 一定水準以上のサービスを提供できる休憩施設を「道の駅」として登録し広く案内することにより、道路利用者の利便性の向上と施設の利用促進を図り、安全で快適な道路交通環境の形成並びに地域の振興に寄与することを目的とする。
  2. 「道の駅」とは、地域の創意工夫により道路利用者に快適な休憩と多様で質の高いサービスを提供する施設で、基本として次ぎに掲げるサービス等を備える施設をいう。

 2の「次ぎに掲げるサービス等」として、設置位置、施設構成、提供サービスなどの具体的な施設の基準が設けられていますが、それは省略します。

 道の駅の設置者つまり登録を申請できるのは、市町村又は市町村に代わり得る公的な団体とされています。かつ、市町村以外の者が管理運営を行なう場合は、契約等により「道の駅」として必要なサービスが確保されるよう措置されていることが求められています。

 なお、設置者については、国家戦略特区において、民間事業者が道の駅を設置できるという緩和措置も設けられています(市町村との協定に基づいて、市町村が登録申請を行なうことになっています)。制度の充実を図る趣旨もあって、モデル地区、重点地区といったものも指定されているようで、29年度に選定された地域交通拠点のモデル地区(全国で7駅)の一つに地元から「道の駅むなかた」が指定されていました。これからドライブにいいシーズンになりますから、出かけるときには道の駅のマップでも用意して行くのもいいかもしれません。

道の駅公式ホームページ